当事者として経験したからこそ伝えたい、相続と不動産売却・解体が絡むケースの現実

― 相続・不動産売却・解体・借地権整理について ―

相続手続きの中でも、不動産の売却や解体、借地権の整理が絡むケースは、
制度や手順を知っているだけでは乗り越えられない場面が多くあります。

「何から手を付ければいいのかわからない」
「誰に、どこまで相談すればいいのかわからない」

こうした声を、これまで実務の中で数多く耳にしてきました。

私自身、これまで後見人として不動産売却や建物解体に関わってきましたが、
今回あらためて相続の当事者として、借地権の売却と解体(撤去)を経験することになり、
「教科書には載らない現実」と真正面から向き合うことになりました。

ここでは、その実体験をもとに、
相続と不動産処分が絡むケースで本当に大切だと感じたことをお伝えします。


(前提)今回の経緯について

私が生まれてから長らく暮らしていた神奈川県の実家は、すでに父も母も亡くなり、
現在は私自身が新宿で生活していることもあり、空き家の状態が続いていました。

築50年以上が経過し建物は老朽化、土地は借地であったため、
一般的には
「建物を解体し、土地を地主に返す」
という対応が想定されます。

しかし、その場合、建物の解体費用はすべて自己負担となり、
大きな金銭的負担が生じます。

そうした中で
「借地権を地主に買い取ってもらう」という選択肢があることを知りました。

不動産会社の協力を得て、令和7年8月から具体的な調整を開始し、
地主様および地主側の弁護士の先生との協議を重ねた結果、
年内に借地権の買取と決済を完了することができました。


当事者として直面した現実

今回のケースでは、

  • 解体(撤去)工事・家屋残置物片付の見積取得
  • 家屋残置物の片付
  • 解体(撤去)工事
  • 借地権の売却交渉
  • 地主側・弁護士・不動産会社との調整
  • 借地権の買取および決済

という流れで手続きを進めていくことになりました。

一つひとつの手続きは、整理すれば理解できる内容です。
しかし、実際に当事者として同時並行で進めていくと、
想像以上に精神的な負担がかかることを実感しました。

あと一歩のところまで来ているはずなのに、

  • 業者の動きが思うように進まない
  • 年内決済という期限が迫ってくる
  • 「本当に間に合うのか」という不安が積み重なる

といった、解説記事や制度説明では触れられにくい現実に直面しました。

書類や手続きそのもの以上に、
気持ちの整理をしながら判断を続けることの難しさを強く感じた経験でした。


決済の場で感じた「当事者の緊張」

今回、不動産会社・地主様・弁護士事務所がそろう形で決済の場に立ち会い、
正直なところ、強い緊張を感じました。

これまで業務として公証役場の手続きなどに数多く関わってきましたが、
「自分が当事者になる」というだけで、
同じような書類や流れであっても、感じ方はまったく異なります。

内容は理解している。
流れも分かっている。
それでも、

「本当にこれで大丈夫だろうか」
「見落としていることはないだろうか」

と、自然と神経が張りつめていました。

そのとき、
普段、契約や公的手続きの場で緊張されている方々は、
きっとこういう気持ちなのだろうと、初めて実感として理解できました。

慣れている・慣れていないの問題ではなく、
当事者であること自体が、人を緊張させる
その現実を身をもって経験した出来事でした。


これまでの経験と、今回あらためて確認できた流れ

後見人としての経験、そして今回の当事者としての経験を通じて、
不動産売却と解体が絡むケースでは、
次のような進め方が現実的で、負担も少ないと再確認しました。

  1. 借地権の売買条件を先に整理する
     (不動産会社や弁護士へ、早い段階で相談・調整を行う)
  2. 解体費用の見積を取得する
  3. 見積金額を売買代金から差し引いた形で、契約・決済を行う

必ずしも
「解体を完了してから売却しなければならない」
というわけではありません。

ケースによっては、
解体を先に行わず、見積金額を条件として整理する方が合理的な場合もあります。

この判断ができるかどうかで、
精神的な負担やスケジュールの詰まり方は大きく変わってきます。


この経験を、実務にどう活かすか

専門家としてだけでなく、当事者として経験したことで、

  • どの場面で不安が大きくなりやすいのか
  • どのタイミングで、どのような説明が必要なのか
  • 「今、何が決まっていて、何が未確定なのか」をどう整理すべきか

を、より具体的にお伝えできるようになりました。

相続や不動産の問題は、
単なる手続きではなく、生活や感情に直結する問題です。

私は、書類作成や形式的な手続きにとどまらず、
状況整理・選択肢の提示・関係者との調整まで含めて、
「今、何をすればいいのか」が見える形で支援することを大切にしています。


最後に

相続や不動産の処分でお悩みの方の中には、
「こんなことで相談していいのだろうか」と感じている方もいらっしゃると思います。

しかし、実際につまずきやすいのは、
複雑に絡み合った状況をどう整理すればよいのか分からないという点です。

私自身の経験も踏まえ、不動産会社等のネットワークを活かしながら、
一つひとつ状況を整理し、無理のない形で進めるお手伝いをいたします。

どうぞ安心してご相談ください。

相続や不動産の処分について、
状況整理から関係者との調整まで含めたご相談を承っています。

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